旅行記04 マテーラ・オストゥーニ

9月10日 マテーラ
昨日夕方ギリシャパトラスを出港し船中泊。安いデッキにするか迷ったけど日没後の冷たい風を受けながら朝まで過ごす自信が無かったからベットで眠れるキャビンのチケットを買った。今朝9時ころイタリアのバーリへ入港。ここからイタリアの旅が始まる。当初イタリアへの入港はバーリではなくブリンディシにしようと思っていた。ブリンディシはローマから続くアッピア街道の終点であり、かつてローマと地中海世界を結んだ港だったからギリシャからの入り口として最もふさわしい場所に思えた。でも僕がまわりたいこのプーリア地方のいくつかの小都市はバーリを起点とした鉄道やバスで結ばれていることがわかり急遽変更。
お昼過ぎにはホテルも確保でき身軽になった体でマテーラへ。ローカル線は便も少なく降りる駅を間違えたりして結局着いたのは16時前だったか。マテーラでは気があせるばかりでちっとも身に入ってこなかった。ちょっと疲れていたかもしれない。


9月11日 オストゥーニ 
12時前バーリ中央駅よりレッチェ行列車に乗り込む。車窓から風景を眺めると赤っぽい土にオリーブの林が続きその向こうにはアドリア海が見える。プーリア地方は豊かな大地なんだなあと思う。1時間程でオストゥーニ着。駅前は静かで、ただ南イタリアの強い太陽の光が地面を照らしている。他の学生らしきがそうしているように僕も駅舎のポルティコの日陰でバスを待つ。バスなんて本当にくるのかもわからないけど。30分ほどでバンみたいなかわいいバスがやって来て皆乗込んでいくので僕もあわてて一緒に飛び乗った。飛び乗るとバスのチケットを買って来いと言われ、駅の端にあるバールに駆け込みチケット購入。運転手がバスを出発させずに待っていてくれて助かった。
オストゥーニの旧市街はオリーブの林が延々と続く大地に浮かんでいるようだった。この白い塊は城壁から丘上へ向かって街をくみ上げた立体的で高密度な城砦都市。路地の上をまたぐバットレスは建物と建物をつなぎ支え合い、この立体都市を持ち上げているように見える。とにかく歩くのが楽しくてしょうがなかった。やっぱり興奮すると足取りも軽い。
以下写真は全てオストゥーニです。

オストゥーニの鉄道の駅。

オストゥーニの旧市街がオリーブの林に浮かんで見える。

オストゥーニの白い城壁。オリーブの林とアドリア海を望む。

都市の内部へ侵入する期待感。


階段の路地を見返す。立体都市を縦断するような感覚。







建物に潜り込む路地。日陰になる路地には風もあり涼しく感じた。


オストゥーニのスケッチから。




[旅行記]


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