旅行記06 ポンペイ・ナポリ

9月13日
今日からバーリを離れナポリへ。ナポリは行くのよそうか迷ったけど僕にとって思い入れのある都市だったのでやはり行くことにした。ナポリは中学1年生当時の僕にとってのスーパースター、マラドーナのいたチームの街。最初鉄道でいくつもりだったけどプルマン(長距離バス)の方が安く早いことがわかりプルマンのチケットを購入。なかなか発車場がわからず歩き回り、やっと見つけたそれらしき場所でひといきつく。間もなく雷を伴うどしゃ降り模様。真夏のギリシャから晴天続きだったけどこの旅初めての雨は嵐みたいにひどいものだった。ほどなくバスはやってきて無事乗り込む。バーリとナポリはそれぞれアドリア海ティレニア海に面する港町。ちょうどイタリア半島の反対側。内陸の丘陵をバスは走リ続ける。豊な穀倉地帯。雨は上がり、雲は空をどんどん流れてくる。3時間ほどでナポリ着。


9月14日
この日はナポリ近郊のポンペイを訪れた。とても紀元前後に営まれた都市生活とは思えないほど豊かで生々しく、つい最近まで人が住んでいたんじゃないかと思えるほど。難波和彦さんが自身のブログでポンペイの中庭型の住居について現代にも通じる洗練されたプランと言われていたことを覚えている。住居といわず、これほど都市生活について考えられた都市は現代でも実現できていないと思う。街路は歩行者を馬車や雨から守るよう設計され住居、商店、道路や橋、上下水道、広場や市場、図書館、公共浴場や娯楽施設が見事に計画されている。
14時すぎナポリへ戻るもポンペイですっかり歩き疲れてしまったのでひと休み。カルボナーラ通りの教会前で腰かけメモなどつけていると突然街中に歓声とクラクションの音が響き渡った。今日は日曜日。そういえば昨日ホテルのオーナーが「明日はビッグゲーム。フィオレンティーナとの試合がある。」と言っていたことを思い出す。どうやらナポリチームが得点を奪ったようだ。

内陸を走るバスの車窓から。

ポンペイ。広場かと思ったらバシリカ(集会場)のようです。でかい。

ローマは左官大国だったのかなと感じた。仕上はギリシャのように大理石ではなく左官による擬石。円柱もレンガで器用に縦のフルーティング(溝彫)の下地をつくっている。

歩道が完備されたローマの道路。歩道と車道の段差は馬車から歩行者を守る意図もあるそうです。道路を横切る飛び石は現代でいうバンプ(車の減速装置)兼歩行者横断用。

家庭生活の中心の場アトリウム。通風、採光そして雨水採集。中央の床に小さな排水口があり地下には貯水槽が埋めてあるそうです。実際はもう少し明るい。

邸宅(Villa dei Misteri)の壁を飾るフレスコ画

同上。左官による鮮やかな壁のみがき仕上。

あちこちにみられる上水の水汲み場。

小麦をひく大きな石臼のようです。奥にはパンを焼くレンガのかまが見えます。パン屋さんかな。

色んな壁下地が見えてます。しかし外壁も仕上げは左官。けっこう平気で開口のまぐさとしてきゃしゃな木を差し込んでいます(木自体は取り替えられているようでした)。

モザイクの床仕上。現代的なセンスですよね。

ポンペイのスケッチから。

ナポリの下町。路地裏でのストリートサッカーは不滅。

同上路地。洗濯物がにぎやかで下町っぽい。




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