旅行記10 カステル・ヴェッキオ C・スカルパ

9月19日
朝6時に目覚まし鳴るも結局8時すぎまで起きれず。疲れもあるしビールの飲みすぎもあるな。昨日はフィレンツェからボローニャへ移動した。一番安い無指定席のチケットを買ってたのにあせって飛び乗った列車がよりによって全席指定のユーロスター。一番高いがな。車中追加で22.5ユーロも払わされた。警戒していたフィレンツェは物価も安くホテルも無頓着なレセプションのおばあさんが3人部屋にシングル料金で3泊させてくれたり意外と過ごしやすかったのにボローニャは出足から苦戦模様。街中歩きまわって結局安宿みつからず(満室だったり一泊だけ可だったり)結構まともなホテルに泊まることになった。しかし部屋にバスタブ付はありがたい。昨晩は久しぶりにお湯につかることができた。
今日は朝から小雨模様。でもボローニャは回廊の街。この回廊のネットワークのおかげでほとんど雨にぬれることなく街中を歩ける。10時すぎ列車でボローニャを発ち12時すぎヴェローナに着く。この街を訪れた目的はC・スカルパのカステル・ヴェッキオ美術館。スカルパは初体験だったけど、想像以上に楽しかった。この人は本当に建築が好きなんだなあとつくづく思った。スカルパは建築が好きで好きでしょうがないのだ。それでいいのだ(何が)。レンガ、石灰岩、小石、切石、コンクリート、鉄、ガラス、真鍮、木、フレスコ、彫刻・・それから光や川の風景まで。この場所にあるものが生き生きと自立した運動を始める。スチールのフラットバーやアングルといったディテールから家具、建物全体まで等価にスカルパの愛情をうけて動き出す。こういう改修の仕事はただのインテリアに終りそうだけど、だけどこれは間違いなく建築でした。圧倒的に。

カステル・ヴェッキオの城門。

おっとこれは。

すでにおもしろすぎる。

落ち着きのある展示スペース。

既存のレンガや石の壁まで動き出すから不思議。

建物と建物のつなぎの場所。垂直の要素も加わる。一番動的な場所。

壁の「むこう側」へ。

壁の「むこう側」と「こちら側」をつなぐ階段。垂直の隙間を架け渡すブリッジ。

下には先程自分が通ってきた通路が見える。

アーチの開口に嵌められたスチールのサッシュ。

各部分が自立してそれぞれの重さや運動を持つ。

壁と床の見切となっているアングル。

展示パネル詳細。コンクリート、鉄、木のパネル。

ベンチ。

埋め込まれたアングルの切断面。

ヴェローナの広場。ピンコロの表情。




[旅行記]


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