ブルゴーニュ地方は10世紀終わりから12世紀中頃まで平和と繁栄を象徴するように数多くのロマネスク教会が建設されました。
この日の目的はサン=ベニーニュ・ド・ディジョン大聖堂。
建設当時のオリジナルの建築はバシリカ形式(ギリシャの市民的なるもの)と3層から成るロトンダ(求心性と垂直性を兼ね備えた円形建築 = ローマの英雄的なるもの)がぶつかりあうようなダイナミックな構成で、他にまったく類をみない「全ガリアで最もすばらしい傑作」(聖ベニーニュの記録・11世紀)とされます。
現存するクリプトはル・コルビュジエも訪れているようで手記にその印象的な空間体験を残しているそうです。
以下メモ。
02年 8月26日
AM9:30 起床。10:00 ヴェズレー出発(丸山さん初運転)。13:00 ディジョン郊外着。14:30 サン=ベニーニュ・ド・ディジョン大聖堂。
朝は少しゆっくりして車の運転は丸山さんがすることに。100km以上の道のり。高速道路を乗り継ぎ、またデイジョン市街と大変だったと思う。僕もこちらの運転に慣れてきた。交通ルールも異なるのに何故か日本よりこちらの運転の方が楽しい。
サン=ベニーニュは上屋はゴシックの大聖堂だけど、地下礼拝堂は彫塑的な空間。石を積んだというより、柱や天井のドームは無垢の地層からえぐりとられた跡に残された残余のよう。極限の空間のつくりだす祈りの場。強い求心性と、周囲のトップライトや小さなハイサイドライトから落ちる光がそれぞれの祈りの場をつくっていた。
モーテル泊 27€。
クリプト柱頭彫刻。
上部教会堂は焼失し、現存するのは13世紀に再建されたゴシック様式。
正面入り口。
側廊から身廊を見る。高窓のステンドグラスの光が石の床に落ちます。
小礼拝室?端正な石の床に映る光。
地下礼拝堂(クリプト)。ギヨーム修道院長の円形建築(ロトンダ)。地下礼拝堂は当初のオリジナル(10世紀まで遡るという)の痕跡を残す円形の求心的な空間。
クリプトのなかで見学可能なのは円形墳墓部分。
聖書を置く為の台でしょうか、壁から突き出た石板。コルビュジエのデザインにも時々見られるモチーフ。
建設当時の復元図。バシリカ形式(ギリシャの市民的なるもの)と3層から成るロトンダ(求心性と垂直性を兼ね備えた円形建築 = ローマの英雄的なるもの)がぶつかりあうようなダイナミックな構成。
復元断面図。
ディジョンの市街地。
ハーフティンバーの建築も。北方ヨーロッパの影響を感じます。
街角に表現主義?的な建築が。
レンタカーをディジョンの道路のパーキングに停めたところ。
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