江津市庁舎

石州瓦工業組合主催の竹原 義二さん講演会「風土が生み出す瓦」へ。
竹原先生の言葉を聞いていて、現代の建築が失ったもののことを想いました。そのひとつが「時間」。つくる時間、その場所に在り続ける「時間」。
今の建築は簡単に、なるべく簡単につくる(人の手間をかけない、職人さんの持っている技術を使わない)方向で進んできました。
僕自身がそうです。なるべくカタログに載っているもの、メーカーが保証してくれるもので建築をつくろうとします。
もっと地場の材料、地場のモノづくりのノウハウ、技術を持った会社と設計者が一緒になって建築を計画するべきだなあと改めて感じました。
 
「簡単にしない」「挑戦していくかどうか」ということはとても難しいことだけど、本当に覚悟がいることだけど、、がんばろうとエネルギーをいただきました。
 
講演会の後は旧江津市庁舎へ。ここでもまた大きなエネルギーをもらうことに。
 

f:id:uda-24:20220313142045j:plain逆Vの字で支えられ、海へ跳ねだす庁舎。建物の下はピロティとなり市民の広場に。あとで屋上に上がり気づいたのですが、これは海に浮かぶ「船」だったのでは。

 

f:id:uda-24:20220313142057j:plainランドスケープと一体になったらせんの石積みの丘からブリッジが架かる。

 

f:id:uda-24:20220312172514j:plain外部階段もしっかりデザインされています。密度が濃い。

 

f:id:uda-24:20220312165955j:plain間仕切り上部はがガラスの欄間となり中廊下に明かりと広がりを生む。

 

f:id:uda-24:20220312171641j:plain議場 入口。議会席と上部傍聴席のスラブがそれぞれ自立している。

 

f:id:uda-24:20220312171626j:plain傍聴席。テクスチャーのあるボリューム。

 

f:id:uda-24:20220312171435j:plain議席の机。天童木工とか。

f:id:uda-24:20220312170525j:plain無骨なデザインながら階段の踏み面の微妙な角度など細部までコントロールされている。

 

f:id:uda-24:20220312164510j:plainU研究室特有の断面をもつ階段手摺。フラットバーで浮かんでいるよう。

f:id:uda-24:20220312171010j:plain屋上より海を臨む。マルセイユのユニテの屋上を思い出しました。なんとなく船の舳先のようなカーブ。

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f:id:uda-24:20220312164310j:plain石州瓦のタイル張り。

f:id:uda-24:20220313142503j:plain瓦を焼く際に使う役物?等が貼り付けられた壁面。吉阪さんご自身が現場で指示したのかなあ?

 

※このときはたまたま内部見学の機会に恵まれましたが普段は許可が必要になります。

 

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