伯耆の国巡り

11月29日「木の聲をきく会」の見学会に足立会長からお誘いを頂き参加しました。「木の聲をきく会」とは県立美術館「木の聲をきく」ワークショップの参加者、企画・運営を支援した協力者・スタッフなどの人々がそのワークショップをきっかけにつくられた会とのことです。皆さん楽しい方々でご一緒できてよかったです。
今回は「伯耆の国」文化ツアーというテーマで大山町の門脇家住宅、琴浦町の神崎神社、同じく琴浦町の塩谷定好写真記念館、伯耆の大シイを見て回りました。
門脇家は大山の西北山麓にあり。江戸時代には大庄屋を務めたそうです。大庄屋とは江戸時代の村役場?のような役割を与えられ、公的な仕事も行っていたそうです。この屋敷はそうした公的な場所に相応しく大柄でひと際目につく茅葺の大屋根が堂々たる存在感を持っていました。

田園風景に浮かぶ門脇家の屋敷群。宮崎駿の「風立ちぬ」オープニングで現れる堀越 二郎の生家を思い出しました。

このあたりの塀は薄い、又は濃い灰色の漆喰が特徴的でした。灰か炭を混ぜているのでしょうか。

門脇家住宅 本家 母屋。大きな民家の屋根の存在感。現代の住宅のなんと貧相なことか。

地棟、牛梁が交差し何段にも組まれている小屋組みを見上げると、非日常的で祝祭的な雰囲気すら感じます。

土間からざしきへあがる上がり框廻り。上がり縁の納まり。

敷居の建具の溝が5本もあります。

当代のご主人はご不在でしたが、奥様が丁寧に案内くださいました。板戸の板は幅広で桟がタテ使い。

長押の釘隠しの金物は桃。桃は厄除けのしるしでしょうか。

茶室天井。掛込天井。

茶室床廻り。入隅が塗り廻した室床(むろどこ)になっています。廻り縁もちゃんとRに。

ダイドコロのくど。

風呂は給仕口があってお湯を運んできます。

風呂の脱衣場には床が。白と黒の塗り壁がデザインされています。

なすの取っ手。ちゃんとスライドして戸締りも。