今日は「伯耆の国」文化ツアー、 琴浦町の神崎神社。
地元では「荒神さん」の愛称で親しまれ、水産開運、牛馬の守護神として県内外から厚い信仰を集めているそうです。修繕工事中で本殿の小屋組みなどを見ることができました。小屋組みはかなり簡素なものでしたが、化粧部分は総欅造り。潮風に焼けた欅の木目が美しいです。そしてこの神社の彫刻群には圧倒されました。僕は普段この手の彫り物には興味が無いのですが、この密度と楽しいモチーフにはひきつけられるものがありました。ロマネスク教会の彫刻のような素朴なキャラクターも居て。
本殿修復中。足場が架かっていて普段近づけない屋根を間近に見ることができました。
小屋組みはかなりざっくりした造り。反りのある屋根の野垂木は杉の赤身を平使いとし母屋に釘止めで反らせてありました。
扇垂木(放射状の垂木)が2段((二軒(ふたのき))下:地垂木 上:飛檐垂木(ひえんだるき))、ハネ木、母屋、野垂木が見えます。
上から見ると適当に見える垂木も軒裏からはきれいな扇垂木となっています。放射状に並べると垂木の上端がころぶので、垂木断面が平行四辺形状に削ってあります。小屋裏と異なり化粧部分は欅造りできれいな木目が見えます。
尾垂木の上に三斗(みつど)が乗り、地垂木を受ける桁を受けています。
波間に遊ぶ獅子でしょうか。きれいな灰色になった欅の木目が美しい。
まさにロマネスクの柱頭に居るようなキャラクター。面白い。