2022-01-01から1年間の記事一覧

プロポーザル

建築家の寺本 和雄さん、有光 礼子さんと挑んだプロポーザルが終わりました。(構造協力:寺本道彦さん) 我々のテーマは「斜面」でした。この計画は、要求される機能を満たしながらも、ひたすら「斜面」という、機能に絡め取られない場所について考えること…

Chandigarh Architecture Museum

Chandigarh Architecture Museum(2016年12月) チャンディーガルの美術館の横にある都市計画や見地の博物館です。 オリジナルはスイスに建つ Pavillon Le Corbusier(おそらく鉄骨造) 機能に対応した箱と自立したルーフ(屋根)。そして機能に対応し…

人が集めるための3つのしかけ(?)という問いへの回答

人が集めるための3つのしかけ(?)という問いへの回答 1. 大きなテーブル 住宅を設計していても、現代の住宅の中心は大きなテーブルこそ一番ふさわしいと思います。現代の家族が一緒に時間と場所を共有できるのは食事だからです。大きいテーブルでは、それ…

「プロトタイプの野心」

だんだん建築雑誌は読めなくなってきましたが、定期的に送ってもらえるTOTO通信は読んでいます。 今回の特集は「プロトタイプの野心」。 昨今の建築には「近代」との距離感、歴史という文脈に対する意識は希薄なのかなと感じていました。しかし今回のT…

建築がその場所にあること 

建築は場所に拘束されるし、動かない。 一度決めたらカタチは変えられない。 何より重い物質で出来ているから、とても不自由です。 でも、建築のその圧倒的な不自由さこそが、建築の最大の強度でもあると思っています。 遠い記憶のなかにあった建築がそこに…

映画『歩いて見た世界』

岩波ホールがこの夏閉館となるそうです。 神保町の文化を担ってきた場所のひとつだと思うので残念です。 最後にこの素晴らしい映画(小林澄夫さんに教えていただきました)を観てみたい、、 映画『歩いて見た世界』 「彗星のように現れこの世を去っていった…

「シン・ウルトラマン」雑感

「シン・ウルトラマン」雑感(本当に雑感、、) 庵野 秀明さんと言えば、個人的に思い浮かぶのは巨神兵です。 エヴァンゲリオンもシン・ゴジラもそしてシン・ウルトラマンもみんな巨神兵に見えてしまいます。 (ちなみにあの巨神兵の手足の長い独特のプロポ…

倉吉市役所本庁舎

グラムデザインさんのオープンハウスにお邪魔して、夕暮れ間近、丹下さんの倉吉市庁舎へ。 敷地のレベル差に沿って積層するやや無骨な水平の梁が目を引きます。(しかも階高がかなり低く抑えてあり、より水平方向に引っ張られるよう) 無骨な構造と繊細な間…

NHK松江放送局 新旧

NHK松江放送局 新旧。 新棟は湖畔に対するボリュームを抑え、旧棟に揃えた水平のラインに好感が持てます^ ^ ドミノによるモダニズム的ファサード。 伊勢神宮の式年遷宮(しきねんせんぐう)とまでは行かないけど、なんとなくコンセプチュアル? 旧棟をリノベ…

「共同性」について

学生時代、鈴木了二さんの課題で「共同性」がテーマになったことがありました。 そのとき、「みんな仲よくしよう、といってそれが本当に良いことかわからない。もしかしたらそれは残酷なことかもしれない。仲間をつくることは仲間外れをつくることだから」と…

建築のトポロジー_02 / お彼岸

お彼岸。 太陽が真東から昇り真西へと沈む、春分の日・秋分の日は、この世(此岸)とあの世(彼岸)が地続きになる日。 建築の本質は境界をどうつくるか、ということだと考えてみます。 その境界をきっかけにして内部と外部が生まれます。 境界は何か特別な…

江津市庁舎

石州瓦工業組合主催の竹原 義二さん講演会「風土が生み出す瓦」へ。 竹原先生の言葉を聞いていて、現代の建築が失ったもののことを想いました。そのひとつが「時間」。つくる時間、その場所に在り続ける「時間」。 今の建築は簡単に、なるべく簡単につくる(…

「国家」とは何か

グローバル化が進めば進むほど、ロシア、中国はもちろん欧米をはじめとして(日本も)自国優先主義が目立つように見えるのはどうしてでしょうか。(自国だけで世界(経済社会)は完結しないのに、、 「国家」とは何でしょうか? いっそのこと無くせないのか…

「石橋」

「石橋(しゃっきょう)」 「仏跡を廻り唐の清涼山(しょうりょうせん)に到った寂昭法師が現世と浄土をつなぐ石橋を渡ろうとすると、木こりの老人が現れ「この橋は幅が一尺に満たず、長さは三丈を超え、谷は深く、容易に人間が渡れるものではない」と制止し…

拝啓 小林 澄夫 様

ご無沙汰しております。いつもながらお手紙や貴重な詩集を送っていただきながら失礼ばかりしています。私と言えば、いつも何かに追われるような気分で落ち着かず過ごしていますが、でも何に追われているのか、私を追いかけるものは「仮面」を被った何者なの…

建築のトポロジー

建築のトポロジー。 点の断面(境界)を持つものは線であり、 線の断面(境界)を持つものは面であり、 面の断面(境界)を持つものは立体となります。 内藤廣さんのグラントワ中庭の水面。 水際が厚さゼロ=エッジ・線 の境界を持つことで、そのことで、そ…