建築家の寺本 和雄さん、有光 礼子さんと挑んだプロポーザルが終わりました。(構造協力:寺本道彦さん)
我々のテーマは「斜面」でした。この計画は、要求される機能を満たしながらも、ひたすら「斜面」という、機能に絡め取られない場所について考えることだったのかもしれません。
市民(町民)にとって日常/観光、里山/まち、趣味/専門、消費/つくる、こうしたものがこの場所で交われば良いなと思いました。
元々 里山であり、棚田だったこの場所に水平の大屋根を架け渡しました。水平の大屋根を架け渡すことで、今度は敷地の「斜面」が建築に対するパラメーターになります。道路に面したやや都市的なスケール感から、斜面に沿って勾配と共に高さ方向が変化して集落のようなスケールへと移り変わりました。
一般的に建築は「地」と「図」の関係でいえば、「図」の方を指すと思いますが、今回我々がつくりたかったのは「地」と「図」の「地」の方でした。
とはいえ正直悔しいです、、
そして悔しさと共に 寺本さん、有光さんとのひと夏の旅のようなプロポーザルの日々が終わったのは少し寂しいような気もしました。