Villa les Terrasses ル・コルビュジェ

「・・こうした内でも外でもない、天上でもなく地上でもない宙吊り状態のテラスこそは、ヴァレリーの最も重要な思考のトポスのひとつだからである。・・※1」
「どんなに快い風景でも、港の上に張り出した日当たりのいいテラスから見える風景にはかなわない・・
こここそは、永遠に野生の状態、自然のままの物理的性質、つねに原始的な存在、まったく無垢の現実が、人間の手になる作品と、つまり変容された大地、強制的に押しつけられたシンメトリー、整然と組み立てられた立体、場違いの邪魔されたエネルギー、合目的性や経済や適応や予見や希望などを明白な法則とする人的努力の装置全体とが出会う境界線なのではないだろうか。※2」
ポール・ヴァレリーの本を読んでいたらパリ郊外の大きなテラスの家―Villa les Terrasses(ガルシュの家)を思い出した。海と大地の境界のこと。

写真は07年夏 葉山 合田、元子ちゃんと
この場所で海の風景はすごく光が変化するんだってことがわかった。夜は流れ星がみえた。夜中に聞いた津波警報のサイレンの音が恐ろしかった。朝は太陽の光が空と海面の両方からやってきた。夏の夕立前の雲、低気圧の去った後の夕焼けのすごさ・・。今でも海で生活している人は失ってない感覚があるんじゃないだろうか・・。
※1 松田浩則 「ヴァレリー・セレクション」 解題より
※2 ポール・ヴァレリー 「海への眼差し」より




[ル・コルビュジェ]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%83%93%E3%83%A5%E3%82%B8%E3%82%A8









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