「やわらかい建築の発想」

アマゾンで脊髄反射的に本を注文することが多いのですが、この本はたまたま書店で手に取って気に入ったので購入しました。
僕と同世代か、もっと若い9人(組)の建築家が39の問いかけに対して回答するという構成です。その問いかけそのものが面白くて、とってもストレートで素朴で単純なものばかりです。たとえば「建物と建築の違いって何ですか」とか「趣味も建築ですか」など。いずれもひとつの答えのあるような質問ではないと思いますが、そこにそれぞれが自分の答えを出しているところがとてもいいなと思いました。それは、その建築家のもっともベースとなる立ち位置を明らかにすることであり、とても難しいことだからです。
僕は「建築」とか「空間」、「建築家」という言葉を使うことにためらいを感じることがあります。そうした言葉を使うには、その言葉を自分なりに定義していないと、結局何も言ったことにならないからです。ここに登場する建築家は、それぞれの質問に対してバランスのとれた知見と共に、自らの経験した具体的な事例を交えながら、正直に、実感を持った言葉で語っています。
この本に取り上げられた39の問いに対して、僕も自分なりの「答え」を出せるようにならないといけないなと思いました。


やわらかい建築の発想 ─未来の建築家になるための39の答え

やわらかい建築の発想 ─未来の建築家になるための39の答え

  • 作者: いえつく,猪熊純,大西麻貴,木内俊克,田根剛,栃澤麻利,成瀬友梨,平瀬有人,藤原徹平,フィルムアート社編集部
  • 出版社/メーカー: フィルムアート社
  • 発売日: 2013/04/22
  • メディア: 単行本
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