旅行記16 トゥルニュ

9月28日
列車に乗り遅れたりで計画を立て直し今日はディジョンまで行くことにする。移動だけだともったいないのでリヨンからディジョンへ行く途中にあるトゥルニュの街で途中下車。丸山さんと訪れたことのあるロマネスクのサン・フィルベール教会を再訪しようと思ったから。駅からCentreVilleの看板頼りに川沿いを歩く。トゥルニュはローヌ川岸に栄えた中世の街。川沿から市街地へ入り込み塔を目印に教会を探すもなかなか見つからずくたくたになった。道を聞きながらやっとサン・フィルベール教会にたどり着く。教会前はお店がたちならぶ少し傾斜のついた道になっていて、前回訪れたときの記憶が少し蘇ってきた。
教会はこの街の民家が皆そうであるように赤みのある石を積んでつくってある。そのため内部もほんのりピンク色をしている。
ロマネスク教会には古い時代の雑多な神々が棲んでいる。ロマネスク教会の中でときどき暗闇にうごめく古い神様を見かけることがある。ロマネスク教会はヨーロッパの人たちの遠い記憶が保存されている倉庫みたいな場所。
夕方の列車まで時間が無いので教会を飛び出すとなんとそこは駅前に近い場所だった!

街の脇を流れるローヌ川

トゥルニュの街。

民家の壁の表情。土も石も赤味を帯びている。

サン・フィルベール教会。入口上部に礼拝室を掲げた垂直性の強い立面。

塔の下、入口部分ナルテックス。

ほんのりピンク色の空間。身廊の天井は横方向のヴォールト状になっている。

側廊正面の壁。古い時代の礼拝室が壁の向こう側にある。

柱には装飾の目地が見える。

後陣床のモザイク。

ロマネスクの彫刻。

中庭回廊から教会を見る。




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