政治のこと 格差について

日本は世界で唯一成功した社会主義国だと誰かが言っていました。戦後からバブルくらいまでは確かにそうだったかもしれません。
そして今、日本は格差社会になったと言われています。それはみんなが同じ方向を向かなくても社会が成り立つようになったということだと思います。日本は資本制社会なので、基本的には格差を前提としているはずです。

若くて元気な世代は格差があってもいいと思います。チャレンジできる環境さえあれば。

じゃあ国の役割はなんだろうかと考えました。
それは競争に参加できない立場の人たちを守ることだと思います。
国には福祉や教育、医療・・といった市場原理では成り立ちにくい分野や、働きたくても働けない人たちを切り捨てないでもらいたいと思います。あとはいいんですよ、多少競争があっても、格差があっても。社会全体の目指すひとつの姿なんて無くて、もっと価値観は雑多になっていくはずですから。

僕は卒業設計で「大久保に建つ修道院」という計画をつくりました。それは多国籍な不法滞在者の収容施設でした(かなりムチャですね)。収容施設といっても監獄ではなく、多国籍な立体的な市場のようなものができればいいなあと思いました。「共同性」とは何か考えたかったのですが、それはみんな仲良く暮らす均質な平等性のようなものではなくて、異質なものを異質なものとして認め合うことなんじゃないかと思いました。