旅行記 04 フォントネー Fontenay

02年 8月27日
8時半起床。今朝はゆっくり。いつものように携帯電気ポットで湯を沸かし3人でインスタントコーヒーを飲む。10時モーテル発。ディジョン市街散策。旧市街や市場に人があふれていて活気がある。都市内に人の集まる場所があると豊かだなあ。
お昼よりいよいよフォントネーへ向かう。途中山間を通るも走りやすく80〜100kmのペースで走行。眺めの良いところで買ってきたパンと惣菜の昼食。
14時半。フォントネー着。
教会堂内は床が白っぽい土のままで壁は小ぶりの石積み。堂内はガランドウという印象。そのガランドウに光が入る。ただそれだけだけど、そのただそれだけというのがすごい。それが建築なんだと思う。1時間くらいスケッチしていたらだんだん立ち去るのが惜しいような気持ちになってきた。均整のとれた気品と、不思議な郷愁のようなものが同居する、そんな気がした。



フォントネー(ノートルダム修道院)。シトー派の原型。ブルゴーニュの森の中、水の豊かな谷に建てられた修道院





ブルゴーニュの風景。





ブルゴーニュの森の谷に現れた修道院。水の豊かな場所を選んでいる。水と建物の関係がとても魅力的。フォントネーの語源は「泉」だという。





フォントネーの修道院。配置・平面図。





教会正面。3廊式の平面がそのまま現れた素直な立面。この佇まいを見ただけでいいなと思ってしまう。





ニッチ状のくぼみ。元々は開口部だったと思います。





外壁から飛び出た石のでっぱりが見える。コルビュジェが立面につかうモチーフはこういうところからきてると思う。この石は元々、前室(現存せず)の屋根を受けていた架構上の手がかり。





教会内部。床は石ではなく白っぽい土。





教会内部。窓と入口から光が入る。側廊と身廊の高さの極端なコントラストがあまり無く、大きなガランドウのような印象を与える。光に感応する空箱。





教会内部。側廊。窓から入る光がヴォールト天井や柱頭を照らす。





教会内部。側廊。窓から入る光がヴォールト天井を照らす。






翼廊に2階のドミトリーへ上がる階段が見える。階段の位置がすばらしく見える。





おそらく翼廊の開口。彫塑的な開口。ステンドグラス。




2階のドミトリー(大寝室)。





屋根はは木造の架構。元々は石造だったが、火災で焼け落ち、15世紀に現在の屋根が架けられたという。





壁厚。深い開口の奥行。ポシェ。





中庭の回廊。天井は尖頭のヴォールト。開口と天井の関係が奥行をつくり出している。





中庭の回廊。床。何百年も人が歩き続けた床。





中庭の回廊。柱頭詳細。左官仕上げの下に小ぶりの石かレンガブロックが見える。





教会参事会室(だと思う)。





写字室(だと思う)。





鍛冶場





鍛冶場





庭園。豊かな水。









フォントネーのシトー会修道院
フォントネーのシトー会修道院
ロマネスク建築