インフルで寝込んでいた日曜日。
布団のなかでNHKの宮尾登美子追悼番組を観ました。
小説はほとんど読まないけど、このひとの「蔵」や「櫂」は読んでみたくなりました。
近代以前までは、個人の自由、夢や希望といったものよりも家や仕事の継続性が大切で、人間の一生はその与えられた役をまっとうすることでした。そして次の世代へつなぐこと。
圧倒的な形式性。生きていく為の生業が、身体をつくり、生きていく為に必要な所作が身体化されていく。
歌舞伎役者などは今でも同じ名前が継承されますね。
番組には林真理子も出てました。多作で知られる林真理子に対して宮尾登美子は作品が少ないそうです。
たったひとつの住宅で歴史に名を残す建築家もいれば、何百と仕事を残す建築家もいます。
どちらも才能だと思います。
何が言いたかったか忘れたけど、圧倒的な形式性のなかで人が生きていた時代に憧れることもあります。建築で言えば装飾や様式があった時代。
柄谷行人の「刺青の無い顔は顔ですら無かった」ように、装飾や様式が建築そのものだった時代。
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