春雑感

島大時代からの友人キノシタが泊まりにきていた。12年前の春、彼も僕も東京にやってきた。彼はカメラマンを志し、僕はなんとなく建築を勉強する為に。まだ20代のはじめ。なんにも定まらず、変化していくことが不安でもあり、うれしくもあったと思う。でも大人になるということは、いろんなことを決めていくこと。
そういえばその頃(90年代半ば)、何故か建築の世界ではプログラム論がさかんだった。ポストモダンやデコンの反動か、プログラムとかミニマムといった言葉をよく耳にした。プログラムそのものは建築じゃない。固定化すること、決めるということ、それが建築の設計。それは不自由なことでもあるけど、それから逃げたら建築ではなくなってしまう。
あらゆる可能性を信じてた10代や20代のはじめ。だから、決めることが怖かった。大人になるということはその可能性を限定していくこと。でもそれから逃げたら人生ではなくなってしまう。
キノシタはこの春アメリカへ移住する。奥さんや子供と。むこうでカメラマンの仕事をするそうだ。

初めて東京で見た神田川の夜桜きれいだったなあ。
時間って不思議だね。








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