2009-01-01から1年間の記事一覧

「住宅」とは何か 03

「家族」を容れる場所 −中廊下型住宅(大正時代) 日本の近代の住居史は、「私」や「家族」など本来自律して存在しなかったものが発見されていく過程でした。共同体が消えてゆき、「郊外」が発見され、生産の場(仕事をする場所)と住む場所が別々になり、「…

「住宅」とは何か 02

職住分離(「住宅」の誕生・「郊外」の発見) −土地の商品化(明治時代末)農家も町屋も社会の一部をその内部に抱え込んでいました。農家で一番大きな場所は土間です。農機具を置いたり、農作業を行う場所でした。そして家の中にはオモテなどの接客の為の場…

「住宅」とは何か 01

「家族」の誕生僕は建築の設計を仕事としています。建築の設計といっても、その中心となるのは住宅の設計になるんだろうと思います。そこで考えたことがありました。「住宅」とはナンだろう?と。そして「住宅」とは「家族」が住むための場所だと思いました…

松江の街

この一週間、軽いムチウチと寒さで朦朧としながら時々雪のちらつく松江の街を歩き廻った。 島根女子短期大学の塩田洋三先生とのご縁でNPOしまね住まいづくり研究会のお手伝いをさせていただいています。 松江城の周囲の街をぐるぐる歩いた。街のなかに浮…

無意識について

僕は無意識について興味があります。 自分のテンションが不思議に高いときや、朝からなんか落ち込んでたり、なんであのとき何気ないあの言葉に動揺したんだろうと自分の気持ちの動きが理解できないときがあります。意識は一度にそんなに多くのことをできるわ…

手書きの図面

今日は平行定規が届いた。中古のモノを購入した。 設計事務所での修行時代。丸山さんの事務所では図面が手書きだった。 通り芯を決めるだけでも大変だった。いけると思うところまでスケッチを何枚も描いた。それから祈るような気持ちでトレペの裏から芯を入…

マラドーナ

僕の中学生時代のアイドルはマラドーナだった。 僕はサッカーにのめりこんでいったけど、下手だった。トラップが下手でいつも足元にボールがうまく納まらなかった。いつも「ボールを落ち着かせろ!」と怒鳴られた。でもある本に出会って目から鱗が落ちた。そ…

アイルランドのこと

昨日は島根女子短期大学にて小泉凡さんとお話する機会をいただきました。小泉凡さんは民俗学がご専門で小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の曾孫にあたる方です。山陰日本アイルランド協会(http://www.sanin-japan-ireland.org/)のお仕事もされて、島根とア…

スケッチ_090125

山の中に建つ施設のスケッチ。 以下メモ。 傾斜地の場合は地面はなるべくいじりたくない。基礎を廻さず、打ち込んだ杭をそのままスラブまで伸ばす(重機を使わず可能な施工方法か)、または独立基礎から鋼管の柱にて立ち上げる。 太陽エネルギー利用。太陽光…

模型写真

もう十数年前のものですが、学生時代の模型写真から。 礼拝の為の場所を立体的な回廊として重ね、大きな箱のなかに収めています。

奥出雲 冬の夕昏

奥出雲 冬の夕昏、薄曇りの空の光。 ぼんやりとした陽の光が雲を透かし、ゆっくりと雪と一緒に降っている。車道を自動車が走るとチェーンの鳴る音、タイヤがアスファルトに残るシャーベット状の雪を散らしていく音が聞こえる。 ビニールの傘越しに空を見上げ…

「集団の夢の家」 ベンヤミンについての断章

パサージュは外側のない家か廊下である ― 夢のように [L1a,1] ヴァルター・ベンヤミン 外側のない家―それは夢の内部だろうか。外側のない家はどこかなつかしく幼年時代の記憶とともに神話的な古代世界へとつながっていく。ベンヤミンは十九世紀を集団の無意…

旅行記19 パリのパサージュ

9月30日 ホテルを出ると小雨模様。朝の出勤時間と重なりメトロも混雑している。やっぱり満員電車はストレスがたまる。午前中ブーローニュの森近くジャウル邸へ。壁が連なるモノル+連続ヴォールト。壁はレンガと木のパネル、ガラスの組み合わせ。コルビュ…

プチ新年会

昨晩はユカちゃんと古川くんと二人の友人と松江で飲んだ。東京の友達と松江で会うのは新鮮な感じ。一軒目、稲垣君が経営する月島亭には日本酒がたくさん置いてあった。矢田君は僕と同業。住宅以外にも幅広く仕事をされている。 田舎の正月の最高の贅沢は餅を…

賀正 2009

あけましておめでとうございます 本年もよろしくお願いします 今年は年男です うしみたいにマイペースに進んでいきたいです