「シン・ウルトラマン」雑感

「シン・ウルトラマン」雑感(本当に雑感、、) 庵野 秀明さんと言えば、個人的に思い浮かぶのは巨神兵です。 エヴァンゲリオンもシン・ゴジラもそしてシン・ウルトラマンもみんな巨神兵に見えてしまいます。 (ちなみにあの巨神兵の手足の長い独特のプロポ…

倉吉市役所本庁舎

グラムデザインさんのオープンハウスにお邪魔して、夕暮れ間近、丹下さんの倉吉市庁舎へ。 敷地のレベル差に沿って積層するやや無骨な水平の梁が目を引きます。(しかも階高がかなり低く抑えてあり、より水平方向に引っ張られるよう) 無骨な構造と繊細な間…

NHK松江放送局 新旧

NHK松江放送局 新旧。 新棟は湖畔に対するボリュームを抑え、旧棟に揃えた水平のラインに好感が持てます^ ^ ドミノによるモダニズム的ファサード。 伊勢神宮の式年遷宮(しきねんせんぐう)とまでは行かないけど、なんとなくコンセプチュアル? 旧棟をリノベ…

「共同性」について

学生時代、鈴木了二さんの課題で「共同性」がテーマになったことがありました。 そのとき、「みんな仲よくしよう、といってそれが本当に良いことかわからない。もしかしたらそれは残酷なことかもしれない。仲間をつくることは仲間外れをつくることだから」と…

建築のトポロジー_02 / お彼岸

お彼岸。 太陽が真東から昇り真西へと沈む、春分の日・秋分の日は、この世(此岸)とあの世(彼岸)が地続きになる日。 建築の本質は境界をどうつくるか、ということだと考えてみます。 その境界をきっかけにして内部と外部が生まれます。 境界は何か特別な…

江津市庁舎

石州瓦工業組合主催の竹原 義二さん講演会「風土が生み出す瓦」へ。 竹原先生の言葉を聞いていて、現代の建築が失ったもののことを想いました。そのひとつが「時間」。つくる時間、その場所に在り続ける「時間」。 今の建築は簡単に、なるべく簡単につくる(…

「国家」とは何か

グローバル化が進めば進むほど、ロシア、中国はもちろん欧米をはじめとして(日本も)自国優先主義が目立つように見えるのはどうしてでしょうか。(自国だけで世界(経済社会)は完結しないのに、、 「国家」とは何でしょうか? いっそのこと無くせないのか…

「石橋」

「石橋(しゃっきょう)」 「仏跡を廻り唐の清涼山(しょうりょうせん)に到った寂昭法師が現世と浄土をつなぐ石橋を渡ろうとすると、木こりの老人が現れ「この橋は幅が一尺に満たず、長さは三丈を超え、谷は深く、容易に人間が渡れるものではない」と制止し…

拝啓 小林 澄夫 様

ご無沙汰しております。いつもながらお手紙や貴重な詩集を送っていただきながら失礼ばかりしています。私と言えば、いつも何かに追われるような気分で落ち着かず過ごしていますが、でも何に追われているのか、私を追いかけるものは「仮面」を被った何者なの…

建築のトポロジー

建築のトポロジー。 点の断面(境界)を持つものは線であり、 線の断面(境界)を持つものは面であり、 面の断面(境界)を持つものは立体となります。 内藤廣さんのグラントワ中庭の水面。 水際が厚さゼロ=エッジ・線 の境界を持つことで、そのことで、そ…

建築の世紀末

アメリカの大統領が選挙の結果は嘘だと言ったり、新型コロナウイルスやワクチンに対する捉え方が(国や専門家の言うことと)全く異なる意見があったり、近代社会の前提となっていた「ルール」が共有されなくなってきたように感じることがあります。僕が建築…

冬の風景

ここは雲南から仁多に入ってくる街道の最初の宿場町だったと聞きます。 冬は、かつてのまちの骨格が浮かび上がります。 雪の粒子で覆われると、新建材も人工の構築物も、木や草や遠く山並みまで、トポロジー的に連続していきます。 計画とは線を引くことです…

'02旅行記 03  ディジョン Dijon  サン=ベニーニュ教会地下礼拝堂 Crypte Saint-Bénigne

ブルゴーニュ地方は10世紀終わりから12世紀中頃まで平和と繁栄を象徴するように数多くのロマネスク教会が建設されました。 この日の目的はサン=ベニーニュ・ド・ディジョン大聖堂。 建設当時のオリジナルの建築はバシリカ形式(ギリシャの市民的なるも…

'02旅行記 02  ヴェズレー Vézelay  サント=マドレーヌ大聖堂 Basilique Sainte-Madelaine

'02年 8月25日 この日はおそらくポンティニィから車で移動。夕方にヴェズレーへ着いたようです。 目的はこのヴェズレーの黄金の丘にある巡礼拠点サント=マドレーヌ大聖堂 (Basilique Sainte-Madelaine)です。11世紀はじめにマグダラのマリアの遺骨が…

'02旅行記 01 ポンティニィ Pontigny  サン・ドニ教会 Eglise Saint Denis

最近本もまともに読めなくなり、ちょっとした文章も書かなくなりました。これはまずいということで長年手をつけてなかった2002年のフランスのロマネスク教会を巡る旅行記を改めて書いてみようと思います。うまくいくかわからないけど。 2002年のこの旅は初め…

竣工後改めての訪問

昨晩は8月末に竣工した住宅(リノベーション+増築)の施主に自宅での食事会に招いていただきました。 竣工時はまだよそよそしかった家も、日常が馴染みはじめていて、とてもその施主らしい居心地のよい場が出来上がっていて嬉しかったです。 僕は照れもあっ…

不連続統一体

八王子のセミナーハウス。宿泊棟。一度だけ宿泊棟で泊まったことがあります。夜酔っぱらって斜面を転がり落ちた、というのは半分冗談として、、。確かプレファブのユニットが、杭の上に乗っかってたと思います。多摩丘陵の地形そのままに。同じ多摩丘陵のひ…

お彼岸

お彼岸。 太陽が真東から上がって、真西に沈み昼と夜の長さが同じになる日。プラスとマイナスが、地と図が反転する境界の上。 むこう側とこちら側、あの世とこの世、彼岸と此岸、外部と内部、、。 それらが反転する境界。座標軸の上「ゼロ」地点。 境界の上…

春の空気

松江での大学時代、それは春でした。夜中に下宿の外のいつもの自動販売機で缶コーヒーを買うのが好きでした。自動販売機の蛍光灯の光の向こう、キンモクセイのにおいに包まれた春の夜の暗闇に、あてもないまだ見ぬ未来の膨大な時間の予感を感じたことを覚え…

平田図書館・学習館

午前中出雲にて夫婦そろって健康診断。世間はコロナウィルス騒動で落ち着かず。 一応ホワイトデーということもあり、木綿街道のトラットリア 814 でイタリアンのランチ。僕は食には全くもって疎いのですが、このお店は本当に美味しいです。 今日も前菜、パス…

ソトコトに掲載されました。

古民家オフィスみらいと奥出雲が ソトコト人が集まっている場所2020 に掲載されました。全国に数多くある場所のなかからこの小さな取り組みをみつけてくださって感謝してます。 宇田川のインタビューも掲載していただきました。 web版のリンクからも一部 ご…

三仏寺奥院投入堂

三仏寺奥院投入堂。建築には場所性という概念がありますが、まさに場所の力を、その霊性が姿を現したような強烈な建築群があります。あきらかに信仰の対象は建築ではなく、建築の背景や足元にあるこの場所の力そのものですが、その場所と建築との関わり方が…

手描きのパーススケッチ

リフォームの内装など、手描きのパースで確かめることも多いです。 クライアントとの意思疎通。 そして自分自身でも見えなかった部分が見えてきます。 何より手書きで実務をスタートさせた自分にとって懐かしい感覚を取り戻す貴重な時間でもあります。

台風の日

リノベーションの現場は難しいですね。 2度とつくれない古い部分はなるべく残したい。 新しくつくる部分は、新しいまま見せる。そっけない工業製品が似合う。 そんなことを考えながら。 そう上手くいかないけど。

秋の朝

リフォームは難しいですね。 大工さんはじめ、電気、機械の設備配線、配管など手間はむしろ新築よりかかる。 解体費用も必要です。 お金の話など、難しい打合せは朝一番に。 良い一日となりますように。

ドミノ ル・コルビュジエ レム・コールハース SANAA

レム・コールハースほどコルビュジエのドミノを愛した建築家はいないのではないでしょうか。水平のスラブは斜めに運動し、トポロジカルに連続しています。 しかし垂直方向に積層されているスラブという意味で自然とは離れていて、やはりドミノであることには…

「機能」から「場所」へ 斜床について 西沢立衛

昨日は西沢立衛さんのお話を聞く機会を頂きました。久しぶりに建築家のレクチャーを聞きました。 当初の、機能を納める箱をどうレイアウトするのかといったダイアグラム的な建築(静的)から、経験的なプロムナードのような建築(動的)に至る展開の話でした…

三沢の家 / 古民家オフィス みらいと奥出雲(リノベーション)

三沢の家 / 古民家オフィス みらいと奥出雲(リノベーション) 三沢の集落は蔭凉寺が通りを見下ろし、三沢神社が背に構え、かつての宿場町の面影を今に残しています。本計画は、この三沢の旧街道沿いに建つ空き家となった大柄な民家を事務所(シェアオフィス…

「風景」とテーマパーク

たたら製鉄でうまれた棚田に「風景」を感じます。 「風景」とは共有されてきたその場所での営みの時間と現代の日常が折重なるリアリティだと僕は勝手に定義しています。この場所での過去の営みの地層の上に現代の日常がきちんとあるという安心感。 真面目す…

カタチを「決める」こと

1996年。上京して建築の勉強を始めたころ。よくわからないけど、とりあえず建築家の話でも聞いてみようとでかけた講演会がありました。 ほとんど記憶だけで記述するので若干あいまいな点もありますが。 それは隈さんと理顕さんの対談形式の講演会でした。タ…